国道269号線を一筋裏に入ると島津藩時代の面影を残す風景が広がります。
その中にある『古民家 まえだ』で明治・大正時代へタイムスリップした様な静かなひとときをお楽しみ下さい。
家屋は明治36年頃に完成し、期間は数年を要したそうです。
家屋は89坪で敷地は1000坪、畑(たんぼ)裏山を含め2000坪以上を所有しております。
山之口町は、1649年(江戸時代の初期)島津藩の直轄領となった折、各所(具体的な地名は不明)から山之口へ武士75人が送り込まれました。
前田家の先祖もその中の一員として、この地に定住し農業をしながら『郡見回役』や『郷士』として、町の取り締まりや災害時の管理業務を担っていたようです。
左上:正門は白壁と瓦のある武家屋敷の構え。
右上:正門から見た家屋。駐車場から回ってこの門から入る方も多くいらっしゃいます。
下:家屋(玄関)を見た図。ツツジの刈り込みなど眺めつつ中へどうぞ。
1.意匠を凝らした欄間(らんま)に粋を感じます。
2.どっしりとした箪笥(たんす)など調度品も現役です。玄関を入ってすぐの部屋には車箪笥という箪笥もあり、大皿などを飾っております。
3.北側の廊下は朴(ほお)で、天井は杉を使用しています。
写真は四方から廊下がつながる部分で注意を引く造りです。
お食事を召し上がって頂くお部屋です。
広さは40畳以上あり、天井は杉・柱は榧(かや)を使用しています。
また、移動式押入れ(たたみ1畳分)が2基あり、冠婚葬祭の時には外に持ち出し更に広く使っていたそうです。
平成4年の秋、山田洋次監督をはじめマドンナの「後藤久美子さん」など約40名の撮影隊が当家に入り、約5時間、結婚式風景のロケが行われました。
庭それぞれに趣があり、藤棚や百日紅・アジサイなどがあります。
1.南庭:家族用の庭で、裏山を借景に石やツツジを配した庭です。
埴輪(はにわ)が2体あるので見つけてみて下さい。
2.北庭:客間用でどちらも庭石は観音瀬(高城)から運んだもの。イチイガシや椿などもあります。
右上:落ち着いた雰囲気の離れ。
お客様をお迎えする部屋のあちらこちらに、季節を感じさせるあしらいがあります。
女性にも好評な人形。画像の人形は、東京都在住の人形作家『関 弓子』さんの作られたもの。
1.南側の山麓の巨木は『椋(むく)の木』樹齢は400年でご神木です。
また、この左手にある水路沿いは桜が連なり春には美しい眺めが楽しめます。
2.家屋のすぐ裏に田んぼがあり、米はこの田んぼで収穫したもの。
秋の収穫時期には白米にてご提供しております。
3.小魚が泳ぐ清らかな小川沿いに遊歩道があるので、散歩もお楽しみ下さい。
この小川ではクレソンを収穫します。
地産地消を心がけており、地元の野菜はもとより敷地内でも収穫できる食材を栽培しています。
裏山から『むかご』を収穫すれば『むかごご飯』でご提供するなど、四季折々の旬を感じて頂けます。
1.ウドの木。この新芽(若葉)はやわらかで、初夏の頃は『旬のお野菜のフライ』としても登場します。
2.自家飼育している鶏の朝どれ卵の出汁巻きは前菜の定番です。
3.しいたけ栽培も自家製。木は裏山から調達したものです。